ついにプレミアリーグ開幕!恒例のスタートダッシュ失敗 第1節 シティ戦 0‐5 #9
いやーついについに開幕しました!やっと退屈だった週末から解放されます。
開幕戦の相手はマンチェスターシティ。一か月前くらいには発表していましたが、もうビッグ6のなかでも群を抜いているシティ、リヴァプールとの2年連続開幕戦は頂けない。まあ自分たちの弱点が浮き出すにはありがたい相手ではあるんですが…
1.スターティングメンバー
ウェストハム注目のフォルナルスはベンチスタート。最近左サイドで起用していたランシーニをトップ下、左サイドにそのままアントニオが入った。
代わってシティ。新戦力のロドリがアンカーに入った普段の4-3-3システム。ロドリはプレシーズンでも見ましたが、まだ完全にはフィットしてない印象。ボールが入った時は上手いですが、マーカーの影に隠れてしまい、受け方に問題ありかと。
2.ビルドアップ
基本的には4バックのままビルドアップ。SBを上げて、ライスがそこに入る形を多用していたが、その場合は4-1-3-2みたいになり、ボールが運びづらくなっていた。ウィルシャーもスノッドグラスも一列前に上がってしまうため、4-1-3-2の1を務めるライスへのサポート不足は今季も継続みたいだ。
アラーが降りてきたがデブライネにコースを消されたシーン
シティのボールサイド圧縮によって、穴のない守備。なかなかボールを運べなかった。ここまで狭いと流石のウィルシャーもドリブルで運べない。サイドチェンジのできるCBでゲームを作れる選手が必要。
片方のSBだけをあげての3バックのビルドアップでは、ライスがDFラインの前で常にライン間で受けれる位置にいて、攻撃にも厚みを出せていた。やはり、ライスがDFラインに吸収されるよりも、DFラインのみでビルドアップしたほうがこのチームの2列目を活かせる。カルドソが見たい。
3.攻撃
前半は高い位置でのインターセプトからのショートカウンターに、押し込まれた時のアラーにロングボールからのフリックでランシーニが出て行くロングカウンターと、かなりカウンターが刺さりました。もう少し冷静な判断を出来れば先制できたシーンもありました。
アラーのフリックからカウンターチャンス。
相手のミスからカウンター発動。このあと3(アラー、アントニオ、フェリペ)対2(ラポルト、ストーンズ)の状況を作り出せたが、アラーの余裕のないプレーでシュートチャンスを作れなかった。今後に期待。
アラーは競り合いでのフリックやボールキープからのスルーパスなど見せ場を作り、サイド攻撃のいい起点になっていたが、判断の速度に問題あり。
後半はフォルナルスがトップ下の位置に入ると、やっぱりこの男を取ってきた甲斐があった。サイドバックへのスルーパスで連続でチャンスを演出。フリデリックスのクロス精度が良ければ、流れは変わってたかもしれない。しかしこの試合、ウェストハムがバイタルエリアでチャンスメイクできたのは一回。ジェズスのプレスバックによりゆっくりとボールキープさせてもらうことはできなかったとしても、流石に少ない。フォルナルスとアラーのコンビネーションがこの試合では上手く発揮できませんでした。
4.守備
ウェストハムはとにかく4バックのDFラインを崩さず、中盤もハーフスペースを出来るだけ埋める試みに出ました。結果は0‐5。中途半端なハーフスペースの管理が原因として挙げられますが、ロドリへのパスコース切り はかなり有効に働いてました。
このランシーニとアラーの2トップの守備はよく連動していました。どちらかがボールの入ったDFラインにプレスをし、どちらかはロドリへのパスコース切りを怠りませんでした。アラーは逆サイドに蹴らせないように、これにより、ロドリはこの2人の陰に隠れてしまい、かつアンカーのポジションにとらわれすぎて、ロドリはあまりビルドアップの助けにならず、CBからリスクの高いロングボールを蹴らせることに成功していました。何回か高い位置でもインターセプトもできていました。これを点に繋げたかった。シティ戦に臨むならこのロドリをみんな狙うでしょう。後半に入ってからは、デブライネ、シルバなど他の選手がウェストハムの選手を自陣に引きづり込み、ロドリはその背中を取ってボールを運ぶことは出来ていましたが。それでも変わらずウェストハムの狙い所になっていました。
・1失点目
1失点目に関してはうちがプレスをかけてボールを奪いにチャレンジしに行った結果の失点ということを認識しておきましょう。しかし、それもシティの戦術通りということも忘れてはいけません。
このようにシティの攻撃を完全に止めるにはGKエデルソンまでプレスをかけないといけません。エデルソンは非常に厄介な存在で、後ろでCBの真ん中にいるかのようにビルドアップに参加したり、一発キックでアシストが出来てしまう。なのでシティの攻撃を完全に止めるにはエデルソンまでプレスをかけ、出来るだけプレッシャーを与えないといけない。
エデルソンからジンチェンコにボールが出た時
フェリペはジンチェンコにドリブルから何からまで出来るくらいスペースを空けてしまった。ここまで簡単に運ばれてしまうと2トップの守備が無駄になってしまう。
ジンチェンコは偽SBでロドリの横につき、
マフレズへと逆サイドに展開。この時アントニオはデブライネのマークを受け渡したかったが、中盤のスライドが遅れ、一瞬マフレズが空いてしまった。そこに猛スピードに突っ込んでくるウォーカー。フリーのマフレズは最高のスルーパス。クレスウェルはウォーカーのスピードについていけず、クロスをあげられ、中のディオプもクロスに追いつけず失点。このようにボールサイドのHSを埋めることは出来ていたが、逆サイドのHSは塞ぐことが出来ず、特に逆サイドの守備は疎かになってしまった。
後半
アントニオに代わって出てきたフォルナルス。出始めはかなりフワフワしてました。
寄せも遅かったし、強度の高い試合になるとウィルシャーとの同時起用はかなり厳しいかもしれません。途中からランシーニが左に入りました。ちょっと不安材料。フォルナルスには早くプレミアのスピードに慣れてほしい。まあ初戦シティはしょうがないですかね。
・2失点目
ライスが味方のミスをインターセプトしまくり、これもいい感じに左サイドをオーバーラップしそうなシーンですが、ランシーニとフォルナルスは被り、しかもランシーニはこんな狭いスペースでまあまあ強めなリターンパスをフォルナルスにしてしまいます。
もちろんフォルナルスはそんなボールをコントロールできるはずもなく、ボールはシルバのもとへ。それをデブライネに渡したところでバルブエナがあまり良くないタイミングで出て行ってしまい、デブライネにかわされ、スターリングにスルーパス。スターリングに1対1を制され、2失点目。失点源はウェストハムのミスからです。てかランシーニさん。そんな狭いスペースで普通そんなことする!?もうランシーニは反射的にリターンパスしてしまうのでしょうね。ランシーニがもう一皮むけてただの上手い選手から脱却するにはもう少し冷静な判断力が必要です。
幻の3失点目はついに狭いHSを使われました。
フォルナルスが一瞬ジンチェンコを放してしまいました。これをみてシルバはウィルシャーの背中を取り、
HSでシルバをフリーにしてしまいました。フォルナルスがもう少しジンチェンコにプレッシャーを与えていたら、ウィルシャーが引っ張られることもなかったかもしれないが、その可能性も低い。このプレーのあとウィルシャーはスノッドグラスと交代。やはりこういう試合ではライスの横に置くのは難しいか。
3.4.5失点と立て続けに失点したのはもう完全にスタミナ切れ。間延びしまくり。3点目を取られる前に何回か良い形を作り、ゴールまであと一歩のところまで行けたのですが、残念ながら自分たちの時間を取り逃がしてしまいました。シティはウェストハムが狙い続けていたロドリに変わりギュンドアン、ジェズスに変わってアグエロ、なんて酷な。。。かなり意気消沈してしまいました。
まとめ
初戦を叩かれることは慣れていますが、昨年と違うのは、この後の4連戦は勝たなければならないということです。立て直すには十分な試合数ですし、正直ほぼ捨て試合だったこのシティ戦でダメなところが浮き出たのは成果と言えます。次負けて良いのはリヴァプール戦くらいです。それ以外はビッグ6といえタダでは落とせません。勝ち点60をあげるのであればです。
そろそろ2桁順位で終わるシーズンはやめにしましょう。次はブライトン戦。叩けるはずです。はい。間違いない。ぜひ次は勝ち点3を。