あの日ウェストハム

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勝利の苦汁 第3節ワトフォード戦 

はじめに
基本的にこのチームが勝っても、いつもどこかにしこりができて終わります。この試合も同じです。気持ち良く試合が終わることなど正直ほとんどありません。
なぜならウェストハムは課題をまるで改善することを無視し、ひたすら個人の力でぶん殴ろうの悪く言えばギャンブルサッカーなので、いつまでたってもパッとしない試合内容なのです。
確かにこの素晴らしい前線の選手層。戦術で縛りたくないのは分かりますが、ある程度の彼らの長所が出るようなプレー原則がないと選手は輝きません。現にプレーに迷いが見えます。まあ、今季はこのサッカーを続けると思いますが。今回は短いです。

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 参考

https://www.whoscored.com/Matches/1375950/Live/England-Premier-League-2019-2020-Watford-West-Ham

 

 1.スタンディングフォーメーションと試合結果

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ノーブル、アンデルソン、アレと怪我人が戻ってきた。試合は1-3で勝利したが、いまいちな試合内容であった。MVPは2ゴールのアレ。多種多様のフィニッシュの形を持ち合わせるアレは今後もウェストハムのエースとして活躍してくれるでしょう。支配率とシュート数で負けてしまい決定機も多く作らせてしまいました。攻守に改善が必要でしょう。

2.ボール非保持時

開始1分でアレのロングボールのポストプレーからカウンターが刺さり、PKを獲得できましたが、その後非常に攻め込まれました。何故1失点で済んだのか。ワトフォードの異常なまでの決定力不足に救われました。

ワトフォードの執拗な左サイド攻め

ワトフォードのビルドアップを止められず、ウェストハムの弱点である左サイドを執拗に責められました。

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ウェストハムの2トップに対し、ワトフォードは両SBを上げて中盤のドゥクレカプールが降りてきたり、片方のSBが絞り3バック+カプールで前進したりとウェストハムのプレスに柔軟に対応した。ウェストハムはこのシステムの一番の弱点であるマスアク裏を狙われ続けました。マスアクオグボンナが守る左サイドは相手にとってボーナスタイムみたいなもので、彼らは前方向への当たりに行く守備は良いものを持っていますが、自分の背中の守備を完全に他人に放棄しているので、ちぐはぐな守備組織は相手のビルドアップに簡単に引っ張り出され、逆サイドの選手は見事にフリーという場面が何度見られ、どんどん崩壊します。ヒューズマスアクオグボンナの間を走るチャンネルランからの決定的なクロスも何度も見られた。後半54分のヒューズが奇跡的に外してくれたシーンに分かりやすく表れています。あのシーンで決めきれなかったのはワトフォードとして痛かったでしょう。

 3.ボール保持時

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ウェストハムの攻撃はかなり自由で、攻撃の部分は評価しづらいです。ビルドアップからの攻撃は相手のプレッシングを回避することが出来ず、ほとんどありません。基本的にDFラインまで戻され、ロングボールを蹴らされるか、奪われてショートカウンターを食らうかのどちらかです。ウェストハムはこのロングボールを回収してから攻撃が始まります。

 

いやほんとにこのままのビルドアップだとずっとこの攻撃ですよ。そして問題はこの後。ボールを敵陣まで運んだ時です。問題は山積みです。このチームほんとにバイタルエリアでチャンスが生まれません。中央に入ることをほぼやらせてもらえず、SBのオーバーラップからのクロス。ほとんどがこれです。

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これは両チームのボールタッチ数を表したヒートマップです。ワトフォードが相手陣に侵入し、バイタルからサイドまで満遍なくボールが運んでいるのに対し、ウェストハムは全くと言っていいほどバイタル、高い位置のサイド侵入は出来ていません。これは昨季から一緒です。

この攻撃を1年経った今「まだ連携が…」と言い訳は聞きません。なぜなら先日のブライトンにそれをハッキリと見せつけられたからです。組織を作るのはそこまで時間はかかりません。洗練することに時間がかかるのです。

 

そんなウェストハムもたまーに左サイドをワンツーとかでボールを運びます。しかしそんな時もSBが中から外へ丸分かりのオーバーラップをしてとにかく中央に人がいなかったり、ボール保持を意識しすぎるあまりカウンターの際もサイドで数的有利が作れていて、縦の急がなければならない場面で逆サイドに振ってしまったりとかなり疑問が残る攻撃が多い印象です。ほんとに自由に動けているのか?この1年ちょっとを見ていれば分かります。むしろボール保持というたった1つのルールに縛られて身動きが出来ていないように見えます。優れた選手層を持ったチームにこれは勿体無さすぎます。それとも実はそんなに大した選手層ではないんですかね?そんなことはないと思うのですが。

 

まとめ

特に収穫を得ることはあまりないですし、3-1で勝ったものの、得点はオープンな状況から生まれたものではなく、少し評価しづらいです。内容ではボッコボコにやられましたので。今回はここまで。